August 19, 2016

なぜ、このレストランは世界から人を集めるのか。

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「料理王国」9月号の特集は「なぜ、このレストランは世界から人を集めるのか」。
僕は「外国からの友人を誘いたくなるレストランの条件」と題して、8ページにわたって日本の食の持つ引力について語っています。

編集長・民輪めぐみさんの冴えた問いかけに対し、料理に限らず、感覚的な「思考を手放さない」店の選び方についても自由に答えることができました。
僕の大好きなお店の中からオススメの5件を紹介しています。

July 30, 2016

Robert Campbell×ANTEPRIMAコラボレーションニットを紹介します。

メンズとして考えてデザインしたのに試作が上がってくると女性社員から「ほしい!」の声が四辺に響きますw。
なものでサイズ展開もジェンダーフリー、夏から使える気持ち良いニットコレクションが出来上がりました〜。

   

   

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オールオーバー、別名「男のワンピース」(笑)。いくつもの着方ができて、すこぶる楽しい一品です。

日本の秋から初夏の風土にぴったりの、着心地の良い、肩の凝らない美しいカジュアル。

革靴で決めればおしゃれな付き合いにぴったりだし、下にTシャツを着てサンダルに合わせれば究極の普段着になります。

  

  

    

004_jp.jpgボリューム感たっぷりのダブルニットジャケット。

ネクタイを締め、綺麗めのスラックスとセットアップすればビジネスでも使えるし、

ボタンを止めないでしなやかなドレーピングをカジュアルに楽しむもよし。

内側に縫い付けた色違いのラペルは、ネクタイの代わりになって、胸元の印象をぎゅっと引き締めてくれます。

単体でいろんな着回しが効く、まさに「オン」「オフ」の境界線を越えさせてくれるアイテムです。

   

   

   

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一見、シンプルなラウンドネックのリブニット、

だから何も足さずに、例えばカットソーとデニムでまとめてもよし、

襟が小さめのワイシャツに細いネクタイを締め、ウールのスラックスと合わせてカジュアルスマートなビジネスウエアにも使える。

ゆったりしたラウンドネックや、下のリブが半分腰に垂れ、差し色ののぞく工夫がリラックスした大人のゆとりを演出してくれます。

肩のボタンを1つか2つ止めずに着るのもオススメ。

   

   

   

  

  

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2色を大胆に配したニット・プルオーバー。

男物に少ないけれど男が着るとさりげないお洒落感が出るネックデザイン。

腕から肩、胸の上にかけて綺麗な色で縁取ったインパクトのあるカラーパターン。

ボディラインをすっと綺麗に見せる短めの丈と、後ろにたっぷり感が出るルーズな印象が気に入ってます。

 

 

 

  

これ以外にも僕の愛猫、夕吉を大胆にデザインしたニットもお楽しみに。

コレクション全体を通してこだわったのは、ONとOFFを貫く、ひと筆書きの自分でいさせてくれる上質な色と織りとデザイン。

ロバート キャンベル x ANTEPRIMA コラボコレクション、今週から発売。アンテプリマ銀座店で手に取っていただけます。

July 28, 2016

Robert Campbell × ANTEPRIMA コラボレーション初披露

ワイヤーバッグとミラノコレクションで有名なアンテプリマとコラボレーションを立ち上げ、その成果をANTEPRIMA銀座旗艦店のオープニングレセプションにて初披露しました。

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1年前にクリエイティブ・ディレクターである荻野いづみさんと食事中。
「いづみさんの服が着たいから、早くメンズを作ってください。」
「それを言うならロバートさんが早く作りなさいよ!」
ふつうあり得ない展開ではあります。
そこからコツコツと練り上げてきたのは、ジェンダーフリーに3シーズン着られる着心地のよいすこぶる上質なニット5点。男のワンピース、と勝手に呼んでいるウールのツナギが斬新。

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自分がデザインした服を着て何百人と会話をする、初体験ずくめの夜。

ニットの織りとタッグの中に、あの仔が、こっそり隠れています。夕ちゃんやったね!

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July 10, 2016

YOMIURI ONLINE『ヨミダス歴史館』からインタビューを受けました。

『ヨミダス歴史館』のヘビーユーザーとしてインタビューを受けました。私は少なくとも週に2回は「ヨミダス」を使っているのです。

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「ヨミダス」では明治〜昭和の読売新聞が一貫検索でき、当時のまま読むことができます。明治時代の新聞を「使える、読める、探せる」のです。研究だけでなく、執筆やコメンテーターの仕事でも役立ちます。

インタビュー全文はこちらをご覧ください。

July 2, 2016

日本遺産サミット in 岐阜に参加しました。

昨日は岐阜市にとんぼ返り。

文化庁や岐阜市等主催の「日本遺産サミット in 岐阜」に参加しました。

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まずは、本年度新たに選ばれた19団体への「日本遺産」認定式から。

 

そして、いよいよサミット開幕です!

認定団体によるイチオシ観光スポットの発表や、座談会が行われ、文化資源の掘り起こしと活用について議論しました。

   

僕の発言は、森の長城プロジェクトでやっていることをイギリスのNPOと比較した話。

他のパネリストは宮田長官、生駒芳子さん、細江岐阜市長、蝦名観光庁次長。それぞれの視点で具体的な提言があって実りの多い座談会でした。

  

  

 会場の外に去年と今年認定された全国市町村の日本遺産ブースが30近くあったので、回りながら話を聞きました。IMG_0157.JPGのサムネイル画像

 

 奈良県吉野町の林業500年の造林と文化、ということで吉野葛のお干菓子をゲット!

 美味しかったです。

  

  

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和歌山県は捕鯨の日本遺産。 

 

 

  

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 朝長佐世保市長と小村呉市長と。

軍港の歴史でつながる物作りの「遺産」があるとは。

 

 

 他にも鯖街道(若狭)、教育遺産群(日田、水戸他)、軍港(佐世保、呉他)、珠玉と歩む物語(小松市)など、頭の中の日本地図を塗り替えさせられてしまうような魅力的な新「遺産」がめじろ押し。
http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/nihon_isan/

June 12, 2016

市井の人北斎に会いに/『天理時報』6月12日付「キャンベル教授のニッポン再発見」より

 ゴールデンウィークに入る直前のこと、夕吉を猫ホテルに預けてロンドンへ出発した。
 生まれて初めてのホテル暮らしで少し心配はしたが、平気である。旅行から帰り、家に連れて来ようとホテルに寄ると、猫は受付の女性の膝の上で「貴方どなた?」というような顔で再会の歓びを露わにしていた。6カ月の恩を1週間で忘れるなんて思いたくはないが、怪しいものである。
 さて、ロンドンに行った目的はというと、大英博物館のワークショップと調査である。日本美術の宝庫として知られ、今まで調査や講演などで何度も伺っているが、必ず予期せぬ人や物との出会いがあって驚かされる。
 2011年11月に博物館のシアターで講演をした時のことだ。江戸から明治時代の肖像画を十数枚見せたところ、来場者から日本人の死生観について鋭い質問が飛んできた。
 肖像の表情や姿勢と、画面に書き付けられたたくさんの詩歌から、彼らは日本人が心に持つしなやかで強い力(英語でresilience〈直訳すると回復力〉と言っておられた)の源泉を読み取ろうとした。言うまでもなく、その半年前から英国のテレビでも流れていた東日本大震災と、人々が避難所で送る生活の映像を思い浮かべながら、江戸時代の武士や美女たちを眺めていた。彼らは、眼の前のイメージと、社会全体がどう結びついているかを考えながら、美術を楽しむというスタンスを持っていた。私はそのことに、深く感心した。

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 今回は、日本美術部門主席学芸員のティム・クラークさんの呼び掛けで、欧米と日本から数名の江戸文化研究者を集め、博物館が持つ素晴らしい浮世絵コレクションを間近に見ながら、葛飾北斎とその時代を議論する場を設けてもらったのである。
 名品の中から、来年夏にイギリスで、続いて大阪のあべのハルカス美術館で開催する予定の葛飾北斎企画展に出品すべき作品にしぼって、それぞれが遠い江戸時代の人々からどう見られ、彼らの心をどう動かしたかについてまず意見を戦わす、というところから展覧会の構成を考えたいとのことだった。
 北斎は、「引っ越し魔」と言われ、90歳の長寿を全うするまでに年の数とほぼ同じ回数の転居を繰り返したので、その人生に面白いエピソードがたくさんある。肉筆絵画の傑作が多く残っている晩年を中心に、たとえば北斎に絵を描かせた人々がどんな宗教観を持っていたかとか、本人の手紙や文字作品から思考を引き出し、絵画を読み解く鍵にはできないか。つまり明治に入って創られたという北斎の「奇人伝説」の型を破って、社会との接点から考え直そうという強い意志の現われである。「エキセントリック北斎」とは別の、我々も一層共感できるアーティストが出現するのでは、という期待を胸に夕吉の許へ帰ったのである。

   

   

   

   

   

   

April 7, 2016

文系で学ぶ君たちへ

2016年4月7日の「朝日新聞」15面、オピニオン&フォーラム 耕論で、最果タヒさん、鷲田清一さんとともに「文系で学ぶ君たちへ」向けて意見を寄せています。

私の部分だけ、ご紹介します。

 

「問い」見つけ感性鍛えて

 もし、「文系でも大丈夫だよ」と呼びかける、セラピーのような記事を期待するのなら、この先は読む必要はないでしょう。これから私が話すのは、自分の今いる学科で、与えられた環境で、一つでいいから自分ならではの「問い」を見つけてほしい、ということです。

 私の専門の文学は「虚学」です。実学ではありません。「すぐに役に立たない」と言われれば、その通り。就活でも不利かもしれない。ただ、「すぐに役に立つ」ものが20年後、30年後も、そうであり続けるでしょうか。その点、文学には賞味期限がありません。何十年、何百年と読み継がれてきた作品ほど精緻(せいち)な分析に耐えるものはないし、いまだに考えさせられるものが多いものです。

 例えば、約250年前の江戸時代に上田秋成が書いた怪異小説集「雨月物語」の中に「菊花の約(ちぎり)」という短編があります。

 旅の途中、病に倒れた武士と、看病した宿場町の若者が親しくなり、義兄弟の契りを結んだ。病が癒えた武士は、故郷に戻ることにしたが、若者が懇願して再会を約束した。ところが、武士は故郷でとらわれの身となってしまった。約束の日の夜、若者は、闇の中に武士の姿を見た。とらわれて動けない武士が、自決して霊となって約束を果たした姿だった――。

 という話です。秋成は最初と最後に「軽薄の人と交わりを結んではいけない」と書いています。作中の誰が軽薄なのでしょうか。この物語を通じて、何を訴えたかったのでしょうか。秋成は語りません。「軽薄の人」については、文学研究者の間で、戦後もいくども熱く議論されています。

 文学とは表現やコミュニケーションを研究する学問です。作者は何を、どういうふうに伝えたのか。それは読み手や社会に伝わったのか、伝わらなかったか。作者や作中の人物の思いと振る舞いを追いながら、真意や底意を読み解いていく。この知的作業は、言語、宗教、文化など様々な差異を持つ人々が暮らす、今のグローバルな社会で、最も大事なことの一つではないでしょうか。

 私は最初に、「問い」を見つけてほしいと言いました。「問い」は、高校生までだったら親や先生から与えられるものだったでしょう。でも大学で学ぶ君たちは、自分で探さねばなりません。しかも、それは4年間では解けないかもしれない。それでも「問い」の壁をこすって、こすって、少しでも「解」に近づこうとしてほしい。

 そこで鍛えた感性は卒業後、何かを始めよう、組織を変えよう、人材を開発しよう、営業にはこういうアイデアを、というときに必ず生きる。自分を支える基盤になるはずです。

 朝日新聞社に無断で転載することは禁止されています。承諾書番号「A16-0057」

   

朝日新聞デジタルでは全文をご覧いただけます。

【 耕論 文系で学ぶ君たちへ 最果タヒさん、鷲田清一さん、ロバート・キャンベルさん(2016年4月7日)】

April 3, 2016

今宵は甘茶煮で一杯!

寒い日に外出せず家で仕事ができるという小さな幸せに、お昼が付いてラッキー。

今日はつぶ貝と釜揚げしらすに、菜の花を添えてパスタに仕上げました。

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つぶ貝は主治医のN先生からのお心遣い(サンキュー、ドクターN!)で、N先生の郷里陸前高田市で作っているという「三陸甘茶煮」から。

甘茶煮とは、岩手県内陸部の九戸村で採れた甘茶と三陸の海塩で仕立て、いたってヘルシーで甘過ぎず、まろやかな塩加減がいろんな料理に合う調理法。海と山の恵みが麺に絡み、旨味を引き出し、春野菜独特のエグミを緩和させるようです。

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塩分が低いという牡蠣の甘茶煮も、そのままお酒の当てに。夜は放送が一個あるので、帰宅後、深夜の晩酌に期待をかけ、とりあえずは書斎へ戻ろうと~。

 

 

 

 

 

March 27, 2016

GRAND ATLAS「天空の湯会」

34日の真夜中、東京タワー大展望台でお風呂に入りました。

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「天空の湯会」

小山薫堂さんのプロデュース、

隈研吾さんが設計した風呂を中心に幻の湯室が出現しました。

 

東京を象徴するこの場所に、いったいなぜお風呂が?

 

 

  

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参加したクリエイターたちの思いと製作模様を「上質の地図ーGRAND ATLAS」のスペシャルプロジェクトとして放送します。

   

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僕は、エッセイを寄稿し、出演もしました。(湯加減、最高でした♨️)。

テレビの近くにおられる方は是非ご覧ください。

BS朝日

3/31(木) 23:30-24:00

   

   

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March 16, 2016

文化庁移転。調整は創生に如かず。

地方創生も大事。でも文化庁をそのまま京都に移したところで、何がどこで生まれるのか、見えてこない。

話が小さい。

他省庁とうまく連携する文化調整機関。それを極めた先に何があるのか。言うのは簡単だが調整から創生機関へと生まれ変わらせるのも、容易なことではない。

僕の提案は、主な機能と人員を、リアルに海外に移すことである。暴論だ!?そう聞こえるかもしれないが、日本文化の強みと課題をシャープに捉えるのに、海ひとつ隔てた視点が必須だと思う。

維新後に行われた岩倉使節団を考えるといい。足掛け3年、首脳こぞって日本を留守にしたが問題は起きず、むしろ世界が日本に抱くイメージを変換、文明開化の充実などたくさんの成果をもたらした。

微温的な「調整」として移転するのでは、創生も活性もないのでは。

画像の記事は3月13日(日)朝日新聞36面「文化の扉」から。

朝日新聞デジタルの記事へのリンクはこちら→【文化の扉 はじめての文化庁 文化財・著作権・国際交流…分野幅広く(2016年3月13日)】

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朝日新聞社に無断で転載することは禁止されています。 承諾書番号「A15-2756」