雪は降らないけれど寒い寒い飛騨高山に来ています。夜の講演会(市民会館で)。その後、友人挟土秀平さんの自宅を訪ね、僕が風邪だと聞いてお母様が作ってくれた生姜湯をすすりながら近況を語り合っていました。
築40年の自宅和室を改装したので先ずその披露目。
広い床の間、壁一面に夜の微妙な影を含んだ暗い土を塗り、乾く前に薄い一枚の和紙を落として一体化させ、満月を見事に形成しています。
大きな部屋の反対側には2間4枚立の襖があり、その上に挟土さんが一昨年ニューヨークの個展に出した自作の詩(左)と僕が手がけたその英訳(右)を大胆にあしらっています。日英語の競演を見るようで嬉しかったし、驚きました。
コテを持たせれば日本一と定評のある挟土さんですが、詩もなかなかのもので、相対する月の土壁といっしょに眺めていると不思議な熱度が伝わってきます。