October 26, 2012

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武蔵終焉の地(でもある熊本)で講演会

崇城大学で学生と一般聴衆のために講演しに、熊本市へ飛び、夕方帰京。文章とか漢詩、絵画など見せながら江戸時代の日本人が自分らの「個性」をどう捉えていたかについて話しました。理系専攻の学生がほとんどでピンとくるのかなと心配していましたが、終わると的を射たいい質問ばかり飛んでくるので、安心しました。終了後、一般聴衆を別室に案内して仕切り直し、30分ほどディスカッションをします。その間に元の会場に残っている学生諸君は感想文を書きますが、書き終えると先生が代表的な数枚をこちらの部屋に持ってきて、朗読してくださるのです。短期間にこんなによく書けるのか、くらいわたくしがしゃべった内容を上手くつかみながら自分の関心をきちんと述べているので、一般聴衆もわたくしも思わず大拍手。書いた本人がいないところで拍手されてもな、と一瞬思いましたが表情を見わたすと聴衆はみんな笑顔で感想文に聞き入っているし、いい流れに感心しました。

崇城大学といえば宇宙航空システム工学科が有名で、日本の大学で唯一空港にキャンパスがある学校です。阿蘇くまもと空港に着陸して駐機場へと向かう途中、左側の窓から白い建物が聳えているのが見えますが、それです。かなりの迫力。

ちなみに乗っていた飛行機は、一年前に導入された787型機。去年から国内・国際線とも何度も乗りましたが、従来の旅客機と決定的に違うのは、1/機内が暖かく乾燥しないこと、2/トイレのドアが中で折れるのではなく一枚まるごと通路に出っ張らないようにスライドする方法で開閉ができ、快適であること、3/機内放送など音質が格段によくなっていること、4/窓のシェードが消えて代わりに電子カーテンになっていること。すなわち乗客が窓の透過光量を5段階に調節できるボタンが窓の下にあって、一番暗い設定だと昔の薬瓶みたく深い青緑色に変わります。太陽がうっすら見えて、不気味です。慣れればどうということはなくなるでしょうけれど、完全に消せない外界が気になり、落ち着きません(落ち着かず写真など撮っている場合か、わたくし……)。

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